舞台は神秘的な古城。主人公は生贄として閉じ込められていたが、偶然開放され、これまた偶然少女に出会う。言葉の通じない2人なのに、手を差し出すとまるで必然であるかのように手をつなぎ城から脱出しようとする。かわいい女の子のみで、まだいるであろう他の生贄達は眼中にないのかと聞くのは野暮なので絶対にだめ。
このゲームの鍵である少女とはずっと一緒に行動することになるのだけど、最初はとにかく足手まといに感じた。でもそのうち、「お金くれないけどこの子を守ってあげないといけない」という使命感みたいなものが湧き上がってきて、そのうち手を引くのが当たり前になっていた。2人の間に余計な台詞やコミニケーションが存在しない分、ICOの世界に入り込みやすかったからかもしれない。
BGMも普段は鳴らさないようにして、その場の息遣いみたいなものを感じられるように作っているんだって。言葉なきほど多くを語るということだろうか。
ICOを楽しめるかどうかはこの独特の雰囲気を好きになれるかどうか、のみにかかっていると思う。
戦闘は影と呼ばれるやつらを棒で叩くだけなんだけど、ライフバーやステータスみたいな数字を極力使わないようにしているおかげか新鮮だった。直感に訴えかけるシステムとでもいうのだろうか。ゲームじゃない、かといって映画でもない。「物語」って言葉がしっくりくる。
謎解きの難易度は、私はそれほどではないと感じたけれど、友人(女性)でわからないから教えて欲しいと言ってきた人がいたので、パズルが嫌いな人はめんどくさいと感じるかも。
この作品のキャッチコピー大好き。
『この人の手を離さない。僕の魂ごと離れてしまう気がするから。』
ガチャガチャ操作のゲームに疲れた時にふとやりたくなる作品。ところでICO新品がオークションで2万円近くで売られていたよ。生産終了前に買い占めとけばよかった。
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