今回の出来は微妙に残念。気になった点を箇条書きで書き連ねていく。
・バグが多い、多すぎる
洋ゲーをやり慣れた人間なら知っているだろう、海外の「全体で面白ければ多少のバグは気にしない」精神。その思想は大いに賛成なのだが、本作はそのバグがゲーム面白さを制限してしまっている。
例えば、森を走っていると木にめり込んでいる敵兵がよくいたり、一部装備・システムがバグのせいで使用不可能だったり、特定の動作を取るとソフトどころか本体を再起動させないといけないバグがあったり色々荒い。冒頭のムービーでキャラクターが喋っているのに口が動いていなかった時点で嫌な予感はしたが、クリアするまでにシリーズ過去最多のバグを見せ付けられた。パッチファイルで今後改善される可能性はあるものの、ユーザーにデバッグさせるなよと言いたい。
・ところどころ不親切
どんなに映画の様でもゲームはあくまでゲームなので、プレイヤーに対してのメタ説明は避けて通れないはずである。「ここにこういう物がありますよー」とか「こうするとこういう攻撃ですよー」とか。過去作ではうまくやっていたと思うのだが、今作はあまりに不親切。自分で発見する楽しみというのもわからなくはないが、特に自由度が高いゲームでは親切心の比率を間違えると、それは開発者のただの手抜き。多すぎるバグといい、発売を急ぎすぎたのだろうか。
・ストーリーが魅力的でない
シリーズを通してのテーマは相変わらず魅力的である。しかし本作の主人公
ラドンハゲードン(本名です)の物語がまったく練り込まれていない。Ⅲで描かれているのはアメリカ独立戦争の影で暗躍するテンプル騎士とアサシンなのだが、どうも開発陣は世界史を描きたかっただけみたいで、主人公が取ってつけたように浮いている。また、これはシリーズを通していえる事だが、テキスト形式の補間説明に頼りすぎていて次になぜその行動を取るのかを理解するのになかなか労力がいる。感覚としてはジ〇リの「ゲ〇戦記」を観たときと似ていて、大長編を無理やり一作に収めようとすると痛い目をみるらしい。
・アクションは良好
操作ボタンの変更でとまどいはあるものの、キルを行う時のアクションはバリエーションが増え見栄えは良くなっている。荒削りだが順当進化といった感じ。ただ、エッツィオ(Ⅱの主人公)と比べると強行突破が面倒な戦闘バランスになっていて、かといって隠密行動も敵兵の視力アップと閑散としたマップ構造の問題でいまいちやりづらい。アサシンがどんどん派手になっていくのはいいのだが、無印の頃の人混みに紛れる必殺仕事人がそろそろ恋しい。
今作から可能になった船による
海戦は最高に良い。この部分単体でゲームにして欲しいくらい。
・映像と音楽は流石に人気作
鹿が浮いていたりするゲーム自体のバグは置いておいて、グラフィックは綺麗。
・マルチプレイはいままで通り
良くも悪くも特に進歩は見られない。
・終わり方がなんとも・・・
ネタバレは出来ないので細かくはいえないが、相変わらず続きが気になる終わり方。
あと、とにかくとにかくスタッフロールが長い。どの程度長いかは体験するまでお楽しみに。
総括すると、全体を通して
練り込みが足りない。あと1年かけて整えてくれていたなら、最高のゲームと呼べただろうと思う。シリーズをプレイしている人間か、ゲームで学ぶアメリカ史をやりたい人間ならばそれなりに楽しめる。
私的評価:72点 PR
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